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古い世界

<p>今週のお題「お引っ越し」</p>

今週のお題は引っ越しだそうなので、そんな話を一つ。

少々事情があり、子どもの頃は引っ越しは多かった。

ある時ビックリするような家に引っ越した事がある。

その家は 市街地の中にあり、時代もそんなに大昔でもない。外見も…少々、古くはあったが周囲の家と比べたって そんなに酷いものじゃなかったし、ごくありふれた平屋だ。

驚いたのは風呂だ。

煮物の鍋に被せる落し蓋のような蓋。ただし巨大。それを開けると…やっぱり、どう見ても「鍋」。

カルチャーショックだった。初めて五右衛門風呂というものを見た。それが普通の市街地の家にあり、その日から毎日、それに入るという。

冒頭にちょっと話したように引っ越しは何度も経験したし、それらの中には瓦斯釜ですらない薪を炊く風呂の家もあったが、やはり一番驚いたのは五右衛門風呂の家だ。それが当たり前のように市街地の中にある不思議な日常。

まるで古い世界にそこだけタイムスリップしたかのような経験だった。

その家では他にも少し不思議な経験があるが、それはまた別の話。